【中国】27日、6月の工業利益は前年比+1.5%と堅調。31日の製造業購買担当者指数も市場予想を上回り、足許の景況感は悪くない。インターバンク市場への流動性供給も償還見合いで(ちゃんと)行っていることは少し安心材料であるが、コロナ対応債発行時に特定年限に寄り過ぎたことなどを考えると、今後も国債カーブが供給計画によって歪む可能性は留意。
【香港】貿易赤字幅は予想を上回り、6月小売売上高も前年同期比▲24.8%と市場予想を下回る水準と、政治不安、米中対立の板挟み、コロナによる世界貿易停滞と良い所無。
【韓国】31日発表の鉱工業生産指数は市場予想を上回り前年同期比▲0.5%に止まる。8月の景況判断も前月から改善。8月4日に徴用工のデットラインが来るので、とても安心できる状況にはない。
【マレーシア】 28日、貿易収支の黒字幅は市場予想を上回る水準。
【タイ】6月の貿易黒字幅は前月から縮小したものの輸入の減少に伴い堅調。つまり、7月軟調だったバーツには大きなサポート要因となる。タイ中央銀行は、バーツ高牽制を行う可能性もあるが、為替を調整したところで(バーツ安となった所で)輸出業者をサポートできるかと言えば、限定的であう。

今週は、中国の財新購買者担当者指数・貿易収支、香港の外貨準備高、インドネシアのインフレ率・4‐6月期の実質経済成長率、インドの政策金利、マレーシアの鉱工業生産指数、フィリピンの海外送金額・インフレ率・4‐6月期の実質経済成長率、シンガポールの小売売上高・購買部景気指数、韓国の徴用工関連の差し押さえ問題・インフレ率・経常収支、タイの製造業購買担当者指数・インフレ率・政策金利と経済指標がたくさん出てくる。中国の経済指標は良好な結果を予想するもほかの国はさえず。インドネシアは、エマージング債売りの季節性を最も受ける国であると考える、また、韓国は徴用工判決通りの対日強硬策(現金化)に出た場合は、経済的・軍事的対立激化に繋がり(その場合は日本での敵地攻撃能力の肯定に拍車がかかるだろう)、両国関係は敵対関係に変貌するとの連想から、日本のみならず、周辺国からも売られるものと考える(個人的感情抜きで)。
アジア債券・為替は全般的に軟調を予想(中国・シンガポール・タイは比較的堅調を予想)。



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