投資

アジア債券・為替今週の振り返りと来週の見通し:6月22日~26日

投稿日:2020年6月28日 更新日:

【中国】:22日、PBOC(中国人民銀行)は、銀行の貸出金利の指標となるLPR(ローンプライムレート, 1年3.85%)を市場予想通り、2カ月連続で据置き。先週15日、1年物MLF(中期貸出制度)金利を2.95%据え置いていたので、サプライズ無し。28日、5月工業利益は前年同期比+6%と前回迄のマイナス成長から回復。SOE(公営企業)経由での経済再開は進んでいる模様。
【韓国】:6月の月初来20日間の輸出は▲16%減と半導体輸出等が伸び悩み。中国向けへの回復期待が国内では高まっている模様。23日発表のPPI(生産者物価指数)は前年同期比▲1.7%減とデフレ圧力継続。26日、6月消費者信頼感指数は前月から改善も81.8と景気の分水嶺である100には遠く及ばず。
【マレーシア】:24日、5月のCPI(消費者物価指数)は前年同期比▲2.9%減と市場予想を下回る水準。7月7日の金融政策決定会合での利下げ期待が一層高まる。
【フィリピン】:25日、中央銀行は金融政策決定会合で市場予想を上回る50bpsの利下げを敢行。今年に入り4会合連続、合計175bpsの利下げに加え、預金準備率の200bpsの引き下げ、銀行規制の緩和、流動性供給等を行い、景気の下支えに躍起。
【タイ】5月の貿易収支の黒字幅は市場予想を下回ったものの、前月から拡大。しかし実態は輸出が前年同期比▲22.5%減、輸入も同▲34.4%減と経済規模縮小が顕著。そんな中、中央銀行は今年のGDP(実質経済成長率)見通しを従来の▲5.3%減⇒▲8.1%減に下方修正、政策金利を0.5%(過去最低)で据え置き。タイ当局は、バーツ高を引き続き嫌気しており、当面緩和を緩めることはなさそう。
【インド】国内で一部中国製品のボイコットが起こっている。国境付近での軍事衝突は予断を許さない状況。

今週は、各国のCPIとPMI(購買担当者指数)に注目。また、フィリピンの海外送金額、香港・マレーシアの貿易収支、インドの財政赤字額に注目。全般的に弱い結果を予想。また、2日の米雇用統計が市場予想を下回った場合は、その次週の月曜日のアジア通貨(対米ドル)は注意が必要(金曜日は米国独立記念日で休場)。ポジティブ材料は米国の経済対策のヘッドラインぐらいしか浮かばない。

利用料0円!ロボアドバイザーが資産運用をトータルサポート◆松井証券の『投信工房』◆

【為替】アジア通貨は対米ドルで全面安を想定。人民元は米ドルに対して元安推移を想定。主要金利系は発表は終了、公開市場操作で金融システムに流動性供給することを再開し始めると考える。その他のアジア圏は地政学リスクが意識された韓国ウォン、経常・財政赤字の中、中国との軍事衝突が起きたインドルピー、輸出が引き続き軟調なシンガポールドルが対米ドルで下落。利下げが期待されるマレーシアリンギットとバーツ高牽制を行う可能性があるタイバーツも小幅下落。米ドルペッグの香港はほぼ横ばい。高利回り国のインドネシアルピアとフィリピンペソも外人投資家の売り圧力が高まり軟調推移を予想。

【債券】アジア域内で格付が高い、タイ・シンガポール・韓国の国債金利は横ばいからやや低下を、その他の国(インド・インドネシア・マレーシア・フィリピン)は需給悪化より金利上昇を想定。


FX・サラリーマン投資家ランキング にほんブログ村 経済ブログ 金融経済へ
にほんブログ村

-投資
-, , ,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


関連記事

香港ドルのペッグ制の考察

現在、香港当局が4月に香港ドル売り介入を開始してからの総額は約50Billion香港ドル(約7000億円規模)になる。米ドルとの金利差(世界的な米ドル流動性供給により米ドル調達コスト低下⇒香港は短期市 …

20年6月18日:DayBack

米株は、昨日頭打ち。ダウ平均は小幅安、ナスダックは小幅高。新型コロナウイルス感染拡大の第2波に対する懸念の高まりが広がる中、6月13日終了週の新規失業保険申請件数が高止まりした一方、フィラデルフィア連 …

20年7月25日:米国株債券・為替・商品市場

昨日の値動きから今日の方向を考える材料を洗い出します。 Contents1 米中対立が材料視され米株は下落2 金利は来週のFOMCを控え小動き3 米中対立材料視で、為替は久々に大きな値動き3.1 ドル …

アジア債券為替今週の振り返りと来週の見通し:6月8日~12日

中国:10日の消費者物価指数は+2.4%と市場予想を下回る水準。輸出・入額ともに前年同期比マイナス、貿易収支は輸入額の減少幅が大きく、黒字幅が拡大。他方、当局が、銀行等がリスク性金融商品への投資を抑制 …

20年7月26日時点の外債・為替ビュー

来週一週間の大まかな為替・債券の方向性を考えます。 Contents1 先週のカタリスト2 来週のカタリスト3 来週の米株は軟調推移を予想4 米金利はレンジ推移しているが、来週はFOMCに注目5 ドル …

東京ベースの投資家です。為替・債券・マクロ経済・少し学術的なことをメイントピックとしています。小学生の塾・学習情報や旅行・料理・レストラン情報といった趣味についても書いています。

学生時代は中学受験大手塾で塾講師をやっていました。また、戦略コンサル・投資銀行でのインターンや金融実務経験があります。

あくまでも趣味でやっています。皆さんの参考になればうれしいです。

東京の国立大、米国MBA卒