先週はジャクソンホールや安倍首相辞任など大きなイベントがありました。先週の振り返りと、今週の大まかな為替・債券の方向性を考えます。
株式市場は上昇
ジャクソンホールで、インフレの一時的な2%越えを許容する姿勢や、雇用の包括的最大化を目指す点を述べたことで、米国株価は上昇。日本は、安倍首相の辞任を受けて経済成長戦略等に不透明感が高まり週末に下落。
出所:TradingViewより作成
米金利は乱高下
米金利は、第1段階貿易合意で米中「双方が進展確認」という報道を受けて週初に金利上昇し10年金利は0.7%を超えるも、ジャクソンホール会議直前はじりじりと金利低下して会議を迎えた。注目のパウエルFRB議長の発言は、事前の予想通りに平均的なインフレ率が2%となることを目指すことが低金利政策の長期化のサインと考えた一部投資家が全力で債券買いをしたため0.65%近辺まで低下。しかし、雇用の包括的最大化を目指す姿勢を示したことで、インフレの上振れの許容と解釈した多くの投資家が売りに転じて金利は急騰し、10年は0.79%付近に。ジャクソンホール後は、月末買いフローもあり金利は再度低下した。
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安倍首相辞任で円買いフロー復活
ユーロドルはレンジ内推移
EURUSD 4時間足でみると、レンジの上限で引けている。米金利上昇で、ドル買いの動きも見られたが、8月IFO企業景況感指数の上振れやパンデミック救済策の延長決定も好感されユーロが選好された。
出所:TradingViewより作成
EURUSD30分足でみると、足許ではより小康状態でポジションが溜まっている可能性。一気に動くリスクを考えておく必要も。
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ドル円は、安倍首相辞任で円高
USDJPY 4時間足でみると、レジスタンスライン丁度迄円高が進行。ブレイクしてもすぐ下に2つ目のレジスタンスがあると思われ、かつ米金利は上昇しやすい地合いにあることから、大きく悲観して、104円を切るような状況にはならないと想定。リバウンドもあり得ると考える。
出所:TradingViewより作成
USDJPY30分足では以下の通り。
出所:TradingViewより作成
AUDJPY30分では上昇トレンドが継続。ただ、AUDは対人民元で割高が進んだので、チャネルの下限までは下落する可能性も。
出所:TradingViewより作成
まとめ
ジャクソンホールと安倍総理の辞任で最もボラティリティが高まったのは為替市場で、ドル円は105円前半まで低下。金利は米国のインフレ上昇への寛容な姿勢でベラスティープ。株価は米国の追加経済対策への期待やFRBの低金利政策長期化期待を受けて上昇。
今後は、為替は対ドルでエマージング通貨は強含む可能性、ドル円は下にブレイクよりも戻す可能性を見たい。金利は、月末フローも終わり再度ベアスティープ化する可能性。



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