来週一週間の大まかな為替・債券の方向性を考えます。
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先週のカタリスト
先週は決算まちまち&米中対立激化で、S&P500は行って来いで小幅マイナス。
・欧州復興基金合意
・米第2四半期決算はまちまち
・米中対立激化(総領事館の閉鎖合戦)
週前半は、コロナへの欧米政策対応期待でリスク性資産が買われ、後半は米企業業績がまちまちな結果となる中、従来相場をけん引していたインテルやマイクロソフトなどIT関連企業の決算がいまいちとなったことや米中の対立激化が材料視され売り戻される展開。株式は行って来い金利は小動きであったが、為替相場は久々に大きな値動きとなり、ドル円は金曜日に一時105円台へ突入するなど荒れた展開。金は、上昇トレンド。
来週のカタリスト
来週の指標系では、27日に米国耐久財受注、28日に消費者信頼感指数、30日に失業保険申請件数と第2四半期実質経済成長率(速報値)、31日にミシガン大学消費者マインド指数と目白押し。まちまちな結果を予想。特に、Q2GDPは前期比▲35%の予想となっているが、改めて実績値を見て市場マインドが冷え込む可能性も。
30日にFOMC(連邦公開市場委員会)が注目材料。フォワードガイダンスで緩和姿勢強化を示さずに、様子見姿勢を出した場合は、リスク性資産は期待外れで売られる展開を想定。
中国関連のヘッドラインも多く出て、基本的にはリスク性資産の売り材料となると予想。欧米がトリガーを引いたら(おそらく香港絡みの金融制裁)、突発的な衝突リスクも出てくると考え、あくまでテールリスクシナリオとして留めておく。
投資家フローについては、月末のリバランスフローで株売り・債券買いが見込まれること、8月はリスク性資産が軟調となる季節性があり、特にエマージング資産の動向には注意。
コロナ:日本では各地で感染者数が増加しており、米国も止まらず。毎日数字をみると元気をなくしそうだが、ワクチン開発報道がでると市場はポジティブな反応をみせるだろう。

来週の米株は軟調推移を予想
FOMCでさほど緩和姿勢を示せず、企業決算もまちまちとなれば米中対立のヘッドラインを見て、素直に下落する展開を想定。
米金利はレンジ推移しているが、来週はFOMCに注目
先週の米イールドカーブは、5年金利は行って来い、10年超が金利低下。5年30年が8bpsほどタイトニング。FOMCで緩和姿勢を強調しなかった場合は、マイナス金利を含めた緩和期待の後退で短期金利が上昇すると予想。ただし、経済指標もまちまちでリバランスフローなども考えると長期ゾーンは底堅いと推察。カーブは引き続きフラットニングするのではないか。失業保険補助策の延長議論はさほど材料視されない可能性。
ドル円はレジスタンス106.65、ユーロドルは上昇チャネル維持
ドル円は、従来のサポート線の106.65がレジスタンスとなる可能性有。米長期金利低下の場合は一段とドル安進行の可能性も。目線は106.5程度まで引き付けて円ロングを構築か。
ユーロドルは、上昇チャネル継続。波乱はないのではないか。

原油はほぼ行って来い、金は強い
金については、現水準でも強気なコメントが目立つ。ドル安観測・リスク資産軟調が予想される中で金に資金が集まるのは理解できる。原油は来週も米株とパラレルな推移を想定。
まとめ
先週は、株などリスク性資産が行って来いの展開。週末の値動きを見ていると来週も引きずる可能性はある。久々にドル円の値動きが荒く一時105円台に突入。米国債は小動きに終始。金の上昇が止まらないことは市場全体の身構え感の表れの可能性。来週は、米中対立ネタや米企業決算・FOMCのフォワードガイダンスで動く可能性があり。FOMCでそれほど強いメッセージを出せるとも思えず、決算もまちまち、米中ネタも立て続けに出てくると予想し、リスク性資産は軟調、ドル円は106.65をレジスタンスに下を試し、ユーロドルは上昇トレンド継続を予想。米国イールドカーブはフラットニングを想定。


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