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20年7月5日時点の外債・為替ビュー

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来週一週間の大まかな為替・債券の方向性を考えます。

先週は以下3つの経済指標が良好な結果となったことが相場押上げ、S&P500は4%近くも上昇。
・5月の中古住宅販売仮件数が市場予想を大幅に上回り
・6月の米雇用統計:市場予想を上回り非農業部門雇用者数は480万人増加
・6月のISM製造業景況感指数が市場予想を上回り景気の分水嶺である50も超過

来週は、米国PMI(購買担当者指数)が発表になるが、6日の非製造業PMIは予想が47と前月並みであるが、製造業PMIは予想が50と強気。ISMは50を超過しているものの、PMIが50未達の場合はリスク性資産の下押し理由付けになる可能性。

香港:中国企業はオフショアでの資金調達手段確保のため、香港重複上場を加速しており、対して、米国は防衛装備品の香港輸出を停止すると発表するなど香港を巡り、中国vs西側諸国の対立が激化。来週ではさほどマーケットインパクトになるほどの重大事態は発生しないと予想。

コロナ:日本では4日連続100人を超える新規感染者となり増加止まらず。アメリカ大陸では感染拡大が顕著で、メキシコでは4日に1日当たりの感染者数が過去最多の6913件。米国でも、フロリダ州の新規感染者数が11,458件増加、米国の感染者数は282万件に。ブラジルも158万件。

バリュエーション:足許のS&P500の値動きはレンジ内となっているが、米国休日前の2日引けにかけて、水準としては先々週高値で跳ね返った格好で中期線に短期線が接近。このままデットクロスすれば、サポートは3000と想定。一方、クロスせずとなった場合は、6月頭につけた3230程度が抵抗線となると予想。いずれにせよ、大きなトレンドとならずに引続きレンジ内を想定。

ローソク足:S&P500指数、青線:VIX指数
出所:TradingViewより作成

・FOMC議事録:イールドカーブコントロール(YCC)への議論は活発ではなく、導入期待は後退。また、フォワードガイダンスの一環で、中長期的なインフレ目標から一時的にオーバーシュートすることを許容する可能性が示唆されていた。ジャクソンホールで議論⇒9月FOMCで政策導入発表となる可能性。そうなると、実質的な金融緩和の強化とみなされ、リスク性資産にはポジティブ、米国債イールドカーブはスティープ化(超長期のインフレ期待上昇)すると予想(まだ先ですけど)。

バリュエーション:米株同様、大きなトレンドとならずに引続きレンジ内を想定。ただし、FOMCでの議論もあり、株高となった場合はスティープ化しやすいと考える。5Y10Yは40bps、5Y30Yは120bpsを目安と置きたい。

オレンジ線:米国5年国債利回り、赤線:米国10年国債利回り、青線:米国30年国債利回り
出所:TradingViewより作成

・日本の経常黒字幅拡大⇒円高理由に。上向きトレンド線は先週ブレイクされた後、米国休日前後は小動き。サポート107.3、レジスタンス108.0とみる。円のポジション(シカゴIMM投機筋ポジション)もそれほど円高に偏っているわけではなく、レンジ内推移を想定。

ローソク足:ドル円
出所:TradingViewより作成

・欧州圏:フィリップ首相と同内閣が総辞職し、サルコジ政権時の大統領顧問であった現プラド市長のカステックスが首相に任命された。8日には内閣の地方選は大都市を除いて右派が優勢となっており、右派選挙区への対応であると考えられる。イギリスでは第二波懸念が高まってる中、ロックダウンの段階的解除が更に進み、欧州一部の国から14日間の自主隔離も解除となる。

・米追加経済対策:米共和党上院トップのマコネル院内総務ら複数の共和党議員は30日、新型コロナウイルスに関連した追加経済対策を7月下旬に上院で審議するとの見通しを示した。一部労働者がコロナ危機前の賃金を上回る給付を受けており、失業給付縮小の可能性も。

・原油相場:OPEC+の減産順守状況は良好、米国リグ数減少などから、大きく価格下落することはないと考える。金相場:金は上昇トレンド継続中。武漢金凰珠が金融機関に担保として出していた偽の金の延棒は合わせて83トンで中国全土の金の保有量の4.2%に相当。

ローソク足:WTI原油先物、青色:金価格
出所:TradingViewより作成

上記要素を組み立てると、コロナの影響が注目される中、引き続き株・債券・ドル円ともにレンジ内推移を予想。一発逆転は米製造業PMIが予想をミスると株売り・債券高方向となり、取引少ない中でレンジブレイクし値幅が出たところを狙えるか。でも、基本レンジでやること少ない週となりそう。


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東京ベースの投資家です。為替・債券・マクロ経済・少し学術的なことをメイントピックとしています。小学生の塾・学習情報や旅行・料理・レストラン情報といった趣味についても書いています。

学生時代は中学受験大手塾で塾講師をやっていました。また、戦略コンサル・投資銀行でのインターンや金融実務経験があります。

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東京の国立大、米国MBA卒